今週のお題「今だから言えること」
これは私の話ではないのですが...
10年近く前よく閲覧しに行っていた、個人が趣味でやっている雑多な音楽系（ロック多め）サイト。たしかにアップされたテキストは読み応えあったのだけど、どうにもある時期のテキストが数人の著名な音楽評論家の文体をなぞったようだったり、この視点ってロック評論家の○○○○さんそのものだなぁ...って思うことが多かったんですよね。勿論、素人が趣味でやっているサイトだし、それが悪いってわけではないのですが。
現在そのサイトの主の方は、ブログでひっそりと音楽とはほとんど関係ない随筆風の文章を時々書き綴っておられるのですが、いつだったかそのブログで「今だから言えること」としてそっと告白しておられました。あのサイトを始めた当初の1〜2年は、音楽系テキストで名を上げて、いずれは音楽ライターを副業程度にでもやれるようになればという野心を抱いていたと。そのために意識していろんな文体を試してみたり、「評論する」ということを意識し過ぎて、市販の書籍で入手したに過ぎない知識の部分を詰め込みすぎたり、やたら固い文章になりがちだったと。今読み返すと赤面してしまうと。
なるほど、そうだったのか！と妙に得心してしまいましたね。当時（2000年代前半）は、情報や自己紹介ではなく、形態は様々なれど自分で書いた文章を発信することに主題を置いたテキスト系個人サイトがブームだった時代ですからねぇ。彼のように考えてテキスト系サイトを運営していた人、たくさんいたのかもしれません。
