二十代前半から半ばにかけての数年間の話。
その頃お気に入りだった輸入&中古レコード店へ行くために通っていた道すがらにあったなんてことないどこにでもよくありそうな二階建ての一軒家。
夏、その家の前(道路を挟んで向かい側)を通る際に汗を拭きつつ何気に上を見上げると、開けっぱなしの二階の部屋の窓から、その部屋の壁に飾ってあるデヴィッド・ボウイのアルバム『ロウ/LOW』のジャケットデザインをポスターもしくはパネルにしたものが見えた。
ただそれだけの話なのだが、30年以上が経った今でも毎年夏になると1度は思い出す、私の中の遠い昔の忘れられない夏の光景なのだ。