空中散歩ブログ

そらなか004の思い出の保存庫です

かなり久々にお題に沿ってみる

特別お題「心温まるマナーの話」by JR西日本
http://blog.hatena.ne.jp/-/campaign/jrwest

 電車内でのマナーの話というのとは全然違うからお題に沿っているとは言えないのは承知で...

 恐らく1990年前後のことだったと思うから、もう25年以上前になるかな。広島市内へ遊びに出かけた帰りの山陽本線の中での話。

 クロスシートの私の向かい側に座っていたおばさんに「あ、そらなか君、久しぶりじゃねぇ~」ってな調子で声を掛けられました。よく顔を見れば小学校の高学年の頃から中学までの6年間仲良くしていて、お互いの家へも幾度も行き来していた同級生G君のお母さんでした。

 「どうも!お久しぶりです。10年ぶりくらいですかね?G君は元気ですか?」と私。ここから私は近況報告をし、G君のお母さんからはG君の近況を伺ったあと、積もる話と言うか、私とG君が仲良くしていた当時の思い出話に花を咲かせました...と言いたいところだけど、どうにも話が噛み合わないんですよね。私がG君とのエピソードやG君の家にお邪魔した時の思い出を話すとお母さんは「えっ、そんなことあったっけ?」ってな反応だし、逆にお母さんの方から話してくださる私とG君との思い出話は、記憶の奥をどう穿り返しながら聞いても私とG君の話ではないし...

 どうやらG君のお母さん、私の顔と名前は憶えていても、"息子のG君の友人であるそらなか"ということに関しては誰か別の同級生と勘違いというか混同していたようです。交友関係は広く私以外にもお互いの家を行き来するような友人はたくさんいたG君でしたから充分ありえる話です。

 私が最寄り駅である西条駅で降りるまでの20数分間、G君のお母さんは私と同級生の誰かを混同したまま、自分の息子と仲良くしてくれていた元同級生との再会を素直に喜びながら実に楽しそうに話し続けました。そんな彼女に真実を告げるのはなんだか悪いような気がしたし、告げたら告げたで気まずい空気になりそうだったので、私はひたすら笑顔で相槌を打ったり、時に話を作ったりしながら、私を別の同級生の誰かと思い込んでいるG君のお母さんの話し相手を務めたのでした。