必要というかちょっとした探し物があって自室のキャビネットの引き出しのひとつを引っ搔き回していたら、1枚のハガキくらいの大きさのカードが出てきた。よく見れば、今から四半世紀前のネットユーザー初心者時代に属している格好となっていたネット上の小コミュニティのリーダー格というか、ある意味あの場所の象徴のような存在だった女性から2001年の正月に貰った年賀状であった。
官製はがきや市販の年賀状用のハガキではなく、まったくの彼女の手作りのハガキの年賀状で、裏面にはデザイン関係の仕事をしておられた彼女らしい、お節料理がポップなイラストではなく、絵画調というか、しっかりしたデッサンと淡目の色使いの水彩画っぽい感じで描かれているアーティスティックな年賀状であった。
懐かしさに浸ると同時に、結果的にこの年賀状が彼女からの私宛の最後の便りであったことも思い出していた。2001年の春先あたりだったか、彼女は我々小コミュニティの仲間の前から姿を消してしまった。我々のベースであったYahoo!掲示板内にあったトピックへの書き込みがなくなり、仲間内に向けて彼女が公開していたメールアドレスへメールを送っても返信は来なくなった。仲間の一人が言うにはそのアドレスの使用を停止したみたいとのこと。宛先不明でメールが届かず返ってきてたという仲間もいた。彼女の携帯番号は小コミュニティの仲間は皆知っていたが、コミュニティ関連での用事以外で電話はかけないってのが我々の中の基本のルール。要は我々はあくまでネット上の小コミュニティでの仲間であって、お互いの私生活には立ち入らない干渉しないってこと。そこは結構厳格に守られていた。
コミュニティの中心人物で太陽のような存在だった彼女が姿を見せなくなって以降、そのコミュニティは徐々に廃れていった。彼女くらいの求心力のあるメンバーは他に居なかったのだ。多い時に30人近く居た仲間が半分にまで減った頃だったかに「衰退はもう止められないな」を我々は悟った。あの時の寂しさも、本日引き出しの中から出てきた年賀状によって十数年ぶりに思い出すこととなってしまった💦