2002年か2003年だったと思う。かのエイベックスが発売元となってアングラ・レコード・クラブ(通称:URC)の名作群を続々とCDで復刻。それに乗じて音楽雑誌「レコード・コレクターズ」が巻頭でURCの大特集を組んだ。それが私とURCとの、そこからかつてレコードを出したことがあるアーティストとの出会いのきっかけであった。
それは私にとって、聴く音楽の守備範囲と許容範囲を大きく広げてくれた大きな出会いだった。
あの時あのタイミングでURCに出会えた事は今でも感謝している。あれがなければ、加川良も高田渡も友部正人も三上寛も「名前は辛うじて聞いたことあるけど...」な存在のままだったろうし、なぎら健壱は私の中では単なるタレント/俳優に過ぎなかったであろう。なにより彼らの生み出した素晴らしい音楽には出会えないままであったろう。