空中逍遥ブログ

そらなかのちょっと長い呟きです。

最近手元に戻ってきた忘れられない2枚のアルバム

  もう二度と手放さないぞ!(笑)

 2ヵ月半くらい前にこんな記事を書きましたが、それがきっかけになって、数年ぶりに1970年代にクラウト・ロックの先端にいたバンド、CANの小さなマイ・ブームが到来。以後、彼らのCDを、ホントにぼちぼちですが、買い直しています。数年ぶりに我が手元に戻ってきた彼らのオリジナル・アルバムのCDのうち2枚について...

モンスター・ムーヴィー

モンスター・ムーヴィー

 

  クラシック(キーボードのイルミン・シュミット)、現代音楽(ベースのホルガー・シューカイ)、フリージャズ(ドラムスのヤキ・リーベツァイト)、といった、それぞれのシーンでキャリアを積みはじめていた三十路男3人+正規の音楽教育を受けつつ、同時にロック・ミュージックの洗礼も受けていた若者(ギターのミヒャエル・カローリ)。1960年代後半の西ドイツで異なるバックグラウンドをもつ4人によって結成されたバンドに、音楽的に全くの素人であったというアフリカ系アメリカ人の彫刻家(マルコム・ムーニー)がシンガーとして加わって生まれたCAN(カン)。これは彼らのデビュー・アルバム。

 ロックのフィールドに表現活動における新たな可能性を見出した、他ジャンルのプロフェッショナル達。ロックを演奏する、表現するということに対しては初心者だった彼らが生み出したロック・ミュージックは、ロックにモロに衝撃を受け、衝動のままにロック・バンドを始めてしまった当時の(才能ある)若者たちの創ったロック・ミュージックと同等、もしくはそれ以上に、刺激的で面白い音楽です。

 今(21世紀)という時代に、両者を共に楽しみながら、聴き比べながら、時に映像を観ながらそれを確認できる私たちは、きっととてつもなく幸せなのでしょう。

フューチャー・デイズ(紙ジャケット仕様)

フューチャー・デイズ(紙ジャケット仕様)

 

  日本盤紙ジャケCDのタスキにある叩き文句「空気より軽い唯一の音楽」というのは、正に言いえて妙だと思いますね。ここにあるのは、常に流れ続けていて澱のように沈んだりせず、灰汁のようにいつまでもそこに浮いているワケではない音楽。いつ聴いても、何度聴いても、それこそ新鮮な空気を吸うような心持ちで聴ける音楽。

 気温高めの昼下がりに窓を全部開け放していると、様々な音が外から入ってきますよね。虫の鳴き声、鳥の鳴き声、風が吹き込む音、車の音、人の話し声...そういった音と見事なまでに溶け合っちゃうんです。このCANの5枚目のオリジナル・アルバム『FUTURE DAYS』で聴ける音楽はそういう音楽です。それこそ、どこまでがCDから出てくる音なのかわかんなくなっちゃうくらいにね。(笑)