空中散歩ブログ

そらなか004の思い出の保存庫です

今週もお題に沿ってしまいます

今週のお題春の嵐

 12年前の今頃の季節だったと思いますが、当時の職場で、生まれて初めて夜勤を経験しました。夜勤と言っても夜中から朝までではなく、夕方から夜中まででした。時間で言うと基本は17時半から25時までだったと思います。で、時々1時間の残業が入るといった按配だったかな。その職場にかつてないくらいの繁忙期がおとずれ、やむなく1ヶ月間ほど二交代制が敷かれたんです。

 この当時のことでよく憶えているのが、仕事を終えてからの帰宅時でのことですね。これってのは季節の変わり目(春から初夏)特有の現象なのでしょうか、疲れた身体でとぼとぼ自転車を漕いで家まで向かっている時、短時間の内にかなりの勢いで空模様が変化していくのを何度か経験しました。仕事を終えた身体には涼しくて心地よいくらいだった風がどんどん強くなりやがては自転車を漕ぐのに支障が出るほどになる。いつのまにかパラパラと降り出した雨が、風に呼応するようにどんどん激しくなっていく。大げさでもなんでもなくちょっとした嵐に遭ったようなもの。

 私はとにかくこの惨状をやり過ごすべく、途中にあるコンビニ(セブンイレブン)へ避難するためにペダルを漕ぐ足に力を入れる。ようやくたどり着いたコンビニで缶ビール(時にカップ酒や缶酎ハイ)を1本買い、敷地内の雨が防げそうな場所でそれを飲みながら、雨か風のどちらかが収まるのを待つ...こういう日が1ヶ月の内に数回ありましたね。雨合羽は自転車のカゴに装備していたけれど、風が収まってくれなければホントどうにもならない日も多かったんです。

 今でも、風雨の強い夜には、缶ビール(時にカップ酒や缶酎ハイ)片手に、コンビニの向かいにある高校のグランドに沿って立っている並木が激しく風に揺られ雨に打たれるのを眺めていたあの頃の夜の帰り道のことを、ふと思い出すことがあります。