空中逍遥ブログ

そらなかのちょっと長い呟きです。

いつまでも愛宕山

 そもそもは、「ちりとてちん」の主人公、喜代美の祖父であり、一流の塗り箸職人だった正太郎が、息子・正典(喜代美の父)が自分の跡継ぎになってくれることを決意した記念の日に、地元で独演会を催していた徒然亭草若の落語を聴きに行ったのが、すべてのはじまりでした。

 この日の記念にと正太郎は、独演会会場の関係者に半ば強引に頼み込んで、この日の草若の「愛宕山」が録音されたカセットテープを貰います。このテープはその日以来、恐らく何百回も正太郎の仕事場のラジカセで再生され、正太郎にとっても、その家族(和田家)にとっても単なる落語の演目のひとつ以上の大切な噺となります。勿論、正太郎の孫である喜代美の人生にも。「ちりとてちん」第47話でも、正典は、自分にとっても喜代美にとっても進むべき道を照らしてくれているのが、亡き父親(正太郎)の存在で、正太郎と自分達を繋いでくれているのが正太郎が残した「愛宕山」のカセットテープだったというような話をしていましたね。

 ついでに書いておくと喜代美が師匠となる徒然亭草若と出会ったきっかけも、草若が庭いじりしながら、何気に口ずさんでいた「愛宕山」でした。

 おそらく今後も折に触れてなんらかの形でドラマの中に出てくるであろう「愛宕山」。今、NHK-BSで再放送を観たり、NHKオンデマンドで一日一話ずつ視聴したりするなど、どっぷり「ちりとてちん」にハマっている私にとっても、忘れられない噺になることでしょう。