空中散歩ブログ

そらなか004の思い出の保存庫です

~~じゃないですか

 一昨年の春まで同じ職場で約半年一緒だったF君。同じ町に住んでいるので今でもたまに、地元の駅、スーパー、コンビニ、家電量販店、銀行などでバッタリ顔を合わすことがあります。今日も、お昼過ぎに某銀行の前を通りかかった時、中から出てきた彼とバッタリ出くわして、軽く立ち話(3分もなかった)をしてきたところです。

 このF君、生まれは東京で、中学入学のタイミングで父親の転勤に伴い山口県へ。高校~専門学校卒業まで山口にいて、その後、就職した会社の辞令で東京で勤務。数年後その会社を辞めて一旦山口に戻り、その後色々あって、現在は広島県東広島市で一人暮らし中。大まかに書けば、そういう人生を歩んできた人みたいです。あと、十代の頃、女性アイドルが好きで、アムロちゃんやSPEED、モーニング娘。に夢中だった時期があるとか。他には...好きな食べ物は「タン塩」。嫌いな食べ物は「豆腐」だそうです。

 はっきり言って、職場で半年ほど一緒だった「元・同僚」というだけの間柄で、このF君とは特別親しかったワケではありません。そもそも世代も違うし、趣味・関心ごとの共通点も少なかったしね。

 それなのに、なぜ上に書いたような彼の「これまでの歩み」や「嗜好」のような情報を知っているのかというと、このF君って人は、唐突に、"個人的なことをさも相手が知ってて当たり前みたいな切り出し方"で話をしてくるからなのです。で、私はいつもそんな話し方をする彼に、違和感を感じまくりだったり、時に「イラッ」ときたり、なんとなくモヤモヤしたりしていたからです。それゆえにか、当時、訊ねてもいないのに彼が言い回しの中で勝手に発した個人情報がずっと忘れられないのです。

「ほら、俺、小学校までずっと東京に居たじゃないですか」

「俺、中学の時に親父の転勤で山口に引っ越したじゃないすか」

「ほら、俺って、専門出た(卒業した)あと東京で働いてたじゃないですか」

「ほら、俺って、4年前から広島(に住んでいる)じゃないっすか」

「俺、高校の頃、アムロと島袋(寛子・SPEED)が好きだったじゃないですか」

「昔、俺、モーニング娘。を追っかけてたじゃないっすか」

「ほら、俺、タン塩が好きじゃないですか」

「俺って、豆腐食べれないじゃないっすか」

 ...

 ぜ~んぶ私は「知らね~よ!!」です。(笑)すべて初耳です。同じ職場になって初めて知り合ったF君ですから、彼の辿った道や嗜好など何一つとしてこちらは知らないワケなのですが、上記のように彼はいつも、予めこちらが知っていることを前提としているような、もしくは有無を言わせず同意をさせようとしてるかのような話の切り出し方をしていたものでした。

 もし、このF君になんらかの意図があって、私に自分の個人情報を憶えていてもらおう。とか、私の心に自分のことを焼き付けてやろうと思っていたとしたら、彼の目論見は大成功ですね。彼の「~~じゃないですか」という言い回しへの違和感やモヤモヤ感のお陰で、「~~」の部分にあたる彼の個人情報の大半を、1年半以上経った今でも憶えてますから。(笑)